アレクサンダー・テクニークのレッスンで、
「クラスやレッスンは安全な場所で」と強調されます。
受講生が安全と感じなければ、
レッスンの効果はない、という理由です。
安全でなければ安心は得られません。
安心していなければ、話を聞くことができません。
「安全な場所」は、ただ危ないものがない場所、
という意味ではありません。
プライバシーが確保された場所、脅かされない場所です。
とあるセミナーに通っていた時、
講師がやたら私の周りを監視して、
行動や話すことに逐一注意を受けていました。
理由はわかりません。
そして講師がいきなり大きな声で怒鳴る、
怒り出す、受講生を指差して笑い者にするなど、
何か落ち着きのない環境で受講しました。
よく覚えているのですが、
講師の動きを気にして、
セミナーの内容が全く頭に入ってこない状態でした。
環境は整っていました。
プライバシーは確保され、床は裸足で歩いても怪我しない、
ぶつかる角はない、物質的には安全でした。
ですが、何かに怯えなければならない精神状態だと、
安全とは言いません。
だから、相手を驚かせない、嫌なことはしない、
穏やかに話すなど、
「ここにいてもいい」というメッセージを伝えることが
安全な環境作りに必要で、そのメッセージがなければ、
安心して受講生は学べないのです。
セミナーは他人の機嫌をとる時間ではなく、
何かを学んで得るために来るところです。
そのために「安全・安心な環境」を提供することは、
大変重要なことですね。
自分の教育経験を振り返り、自戒をこめて。
peacefuly.
安心できるもののひとつ。
デーモン閣下の歌う「toi toi toi」