坐禅とアレクサンダー・テクニークー目的達成主義にならないために

月に一回、行ける時に坐禅会に参加しています。
マイペースに参加して3年になりますが、アレクサンダー・テクニークを始めてから坐禅の座り方が安定しました。

ある日突然、といった感じです。「あれだけぐらついてたのに、なんで？」と不思議な気持ちでした。
私の坐骨は下に向かっています。骨盤の上に背骨が積み上がって、背骨の上に頭が休んでいます。首は柔らかいです。

時々頭が前に落ちて前かがみの姿勢になりますが、「背骨の上に頭が休む」と思うと、背骨はひとつひとつ積み上がって頭を乗せられるようになります。

坐禅とアレクサンダー・テクニークが似ているなと思うのは、型が重要ではないというところです。坐禅も座り方がありますが、始めに言われたのが「まず座りやすい座り方を見つけてください」でした。
座り方しか考えないと、坐禅の意味がなくなります。心を静かにすること・自分を見つめること・御経を読むこと、これらができなくなります。

アレクサンダー・テクニークも頭を背骨の上に乗せなければならない、首を楽にしなければならないなど「ねばならない」で頭がいっぱいになると、全然自分の心身に気づくことができません。

「余計なことを考えない」は、自分の心身を型にはめるための思考で頭をいっぱいにすることではありません。坐禅を組んで座り続けることが目的ではありません。背骨の上に頭を休めるのが目的ではありません。どちらも何かを得ることを目的に取り組めば、何も得ることはありません。

ただ「できるできない」「やったかやらないか」と可能・不可能を勝手に判断するだけです。可能・不可能だけの判断基準から得るものは何か、少し考えればわかりますよね。

peacefully.